人並みの生活
当ては外れるもの 私が大学生の頃にはバブルの終わりが近づいていましたが、それでも、アルバイト先の上司や先輩の羽振りの良さを目の当たりにした私は、就職するとこんなに良い生活を送れるのかと、大きな期待を抱いていました。 ちょうどその時分、父親の事業は傾き始めていました。私は、贅沢な生活では無くても、浮き沈みの無い安定した暮らしを送れれば良いと考えていました。就職先は給料の多寡では無く、安定した企業か否かを基準に決めました。 就職して、先輩や上司との会話で窺える暮らしぶりから、この会社に勤めていればこの程度の生活が出来るのだと思うようになりました。結婚して子供を2~3人持ち、郊外に家を構えて、退職ま…