イヤホンマイク
あなたへ 先日、押し入れの中を掃除しながら、見つけたのは、 あなたが使っていた、ハンズフリーのイヤホンマイクでした。 これ、お父さんのだよね? 俺が貰ってもいい? あの子は、なんだかとても嬉しそうに、 あなたのイヤホンマイクを手に取りました。 勿論、いいよ あの子の声に、返事をしながら、ふと思い出していたのは、 いつかのあなたと笑った日のことでした。 仕事中に、電話が掛かって来ることが多かったあなた。 両手が塞がっていることもしばしばで、 携帯電話をポケットから出すのも面倒。 効率良く仕事を熟すためにと、 片耳用のハンズフリーイヤホンマイクを購入したはずでしたが、 長めの髪に、イヤホンマイクが…