新しいわたし

新しいわたし

年越しの祓い ひらひらの紙人形に名前を入れて 懐に連れ 更ける夜を往く 街灯の淡い灯りに ふわふわと あちらこちら 路地から影 紙人形のように 揺れながら おなじ灯火を目指す 列に連なり 御神木の囁きに耳を澄ます 葉の隙間 瞬く星を探していると 太鼓の響き 空にこだまする 新しい年の幕開けだ かわらけの御神酒をいただいて いざ 神さまの膝元に 年を越えられた よろこび 極まる 墨を塗った夜…